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セント・ジョーンズ・ワートは一般的にセイヨウオトギリソウ(Hypericum perforatum、西洋弟切草、英語では Klamath weed、Goat weedとも呼ばれる)という植物種のことを指す。また様々な修飾語とともに オトギリソウHypericum属に属する他の種のことを指すこともあり、それらを区別するためにH. perforatumは英語ではCommon St. John's wortと呼ばれる場合もある。
植物
セント・ジョーンズ・ワートHypericum perforatumは黄色い花を咲かせる根茎性の多年草のハーブであり、ヨーロッパに自生し、後にアメリカへも伝搬し多くの草地で野生化している。 聖ヨハネの日(6月24日)の頃までに花が咲き、伝統的にその日に収穫されたためその名が付いた。地上部全体が刈られ乾燥させられハーブティーとして用いられる。 そのハーブティーは若干苦いものの嗜好品としてまたその薬理的性質のため長い間愛好されてきた。学名のperforatumは光にかざすと見える葉にある小さな窓(油点)に由来する。Hypericum(オトギリソウ属)はオトギリソウ科(分類体系によりHypericaceae、Clusiaceae、またはGuttiferaeの呼び方がある)に置かれている。
セント・ジョーンズ・ワートHypericum perforatum が商業的に栽培されている地域はあるものの20以上の国では毒草としてリストされている。家畜による摂取は 光過敏感反応、中枢神経抑圧、流産または最悪死をもたらす場合もある。 セント・ジョーンズ・ワートの除草剤には 2,4-D、ピクロラム、グリホサートが有効である。 生物的駆除の目的で、オトギリソウ類を食べることで知られる3種の甲虫(ハムシ科・ヨモギハムシ属の2種:Chrysolina quadrigeminaとChrysolina hyperici、およびタマムシ科の1種:Agrilus hyperici)が北米西部で使われている。
ハーブとしての利用
セント・ジョーンズ・ワートの医療的利用の最初の記録は古代ギリシアにまでさかのぼり、以来利用されてきている。 またネイティブアメリカンも使用してきた。
現代医学において標準的なセント・ジョーンズ・ワートの抽出物は一般的な処置として用いられている。ホメオパシーにおいては多くの医学的な問題に対する処置として用いられるが、その効果の程は正確には記載されていない。歴史的にはセント・ジョーンズ・ワートの花や茎は赤や黄色の色素を作るために用いられてきた。
ドイツをはじめいくつかの国では広く処方されている。標準的な抽出物はタブレット、カプセル、ティーバッグとして一般の薬局等で購入することが可能である。
日本においては、薬事法上、薬効を標榜しない限りは「食品」扱いであり、ハーブティーとして市販されている。しかし、多くの薬物と相互作用をするので、十分な注意が必要である。
セント・ジョーンズ・ワートの主要な有効成分はハイパフォリンとヒペレリンだと考えられているが、フラボノイドやタンニンのような他の生理活性物質の関与もある可能性もある(Nahrstedt & Butterweck, 1997)。
投与/処方
セント・ジョーンズ・ワートの投与量は処方間で大きく隔たりがあり、それは植物原料と調整過程の違いによるものである。臨床試験で一般的に用いられる投与量は一日当たり350から1800mgである(これはヒペレリンで0.4から2.7mgに相当する)(Linde & Mulrow, 2003) 。
英国ハーブ医学連合科学委員会により推薦されている様々な形態のセント・ジョーンズ・ワートの用量は以下の通りである (1983) 。
乾燥ハーブ 2-4 g または煎じ薬として一日3回
液体抽出物 2-4 mL (1対1 25% アルコール中) 一日3回
チンキ剤 2-4mL (1対10 45% アルコール中) 一日3回
標準化された抽出物を入手できない市場では、物によってその強度が大きく異なる。薬局で手にはいるあるブランドのものは他のものより強い場合がある。また同じブランドでもバッチが異なると用量が異なる場合がある。 標準化されたものが手にはいる場所でもへパフォリンが主要な活性成分だと考えられているためヒペリシンを基準に用いるのには議論がある。
他の医薬品と同様にセント・ジョーンズ・ワートの効果を適切に評価するためには最低4週間は取り続けなければならない。
副作用
セント・ジョーンズ・ワートは一般に良好な耐容性を示し、プラセボと同程度の副作用しか示さない(Ernst et al ., 1998)。報告されている最も一般的な副作用は胃腸症状、目まい、意識混濁、けん怠、鎮静(Barnes et al ., 2002)。また 通常では起こさない状況でも日焼けを起こす 光過敏性を起こすことが知られているが、それが起きることは非常に稀である(Ernst et al ., 1998)。
薬物相互作用
セント・ジョーンズ・ワートはシトクロームP450酵素 CYP3A4を誘導することでいくつもの薬物相互作用をすることが知られている。ハイパフォリンが主要な原因物質で、残念ながらそれが有効成分でもある。
セント・ジョーンズ・ワートはある種の薬物の量を体の中で減少させる作用があり、そのためその薬物の効果を減じさせる。どのような薬でも取っている患者はセント・ジョーンズ・ワートを含むどのような製品でも取る前に薬剤師や医師に相談した方が良い。
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